エロスの涙が滴る⑦

身体が燃え盛っているのに、縛られている為に手を伸ばして慰めることもできない。欲情がどんどん蓄積し、ふつふつと湧き上がらんばかりになっている。胸の奥から凄まじい衝動が突き上げてきた。もう、一刻の猶予もできない。

「おっ、お願いっ!」

「どうした? やけに真剣な顔つきだな……」

竜造はわざととぼけた口をきいているようだ。心の中が読まれている。

「ハアアアッ!」

玲子は熱い息を吐き出す。

「お、お願い! もう焦らさないでっ!」

「焦らしてなどいるものか、どうして欲しいかいわないお前が悪いのだろう」

「ああ、苦しい」

「切なくて胸の中が掻きむしられるよう。どうだ、図星だろう」

「そう、切ない、切ないの!」

玲子は汗に塗れた顔を振りながら悶える。髪が頬にべったりと貼りついている。

「苦しいか、とても苦しいか、その苦しさを少しでも紛らわして欲しいだろうな」

「はあっ! お、お願い、なんとかしてぇっ!」

「どうする? どうしてもらいたい?」

「……」

「いえないのか。いわなければ分からない。このままだなあ」

玲子が恨めしそうに睨む。

「お願いっ、頂戴!」

「何が欲しい? 何をねだっている?」

「……」

玲子は唇をかんだ。

「お願いっ! あそこ……あそこに……」

唇をわななかせ、玲子はそこまでいって、つぎの言葉を飲み込んだ。

それから先は……いえない!

それをいうとひどい事が起こる、だから、いってはいけない!

心の中で声がそう叫んでいた。

しかし、つぎからつぎへと襲ってくる疼きに、そんな理性もどこかに吹っ飛んでしまいそうだった。早くこの地獄から逃れたい。その一心である。

もう、居ても立っても居られない。

「ハハハ……この女、腰をふってやがる」

竜造の嘲笑が聞こえた。

どうしようもないのだ。辛さを少しでも緩和できるかと玲子は身体をくねらせる。だが、何の効果も無い。むしろ、身体を動かすと、ギシギシと音を立てて縄が締まり、皮膚が捩れ、肉に食い込む。その嗜虐感がさらに身体の疼きを倍増させる。

「どうして欲しいのか早くいった方がよいぞ。そうすれば楽になれる」

竜造が誘ってくる。

「ほらっ、アソコがヒクヒク痙攣してるじゃないか」

  • 筆者
    office-labyrinth
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