紙尾真二郎

アレクサンドロス戦記

 

 これは若きマケドニア国王アレクサンドロス三世と彼を取り巻く人々の物語である。

 世界史の授業で、アレクサンドロス(アレキサンダー)大王の東征とヘレニズム文化の勃興について学んだことがあるのではないかと思う。

アレクサンドロス大王は紀元前三五六年に生まれ、若干二十歳でマケドニア国王となり、紀元前三三四年に東征に着手、アケメネス朝ペルシアを打ち破って、ギリシアからオリエントに及ぶ広大な帝国を築き上げた。そして、紀元前三二三年、わずか三十二歳で亡くなるのである。あまりにも急速な版図拡大、そしてあまりにも早い死であった。

この物語は、大王の東征から死までを描く。それも様々な人々の視線で。

ある者にとって王は聡明で慈悲深い君主であり、ある者にとっては大酒飲みでどうしようもない暴君である。ある者にとっては勇敢で戦略に富む勇者であり、ある者にとってはただ向こう見ずな馬鹿者である。またある者にとっては全知全能の神に見え、ある者にとっては凶悪でサディスティックな悪魔となる。いったい、どれが真実の姿なのであろうか?

 では、物語をはじめよう。

 

第一部

 

プロローグ

 

第一章 戦の準備

 

第二章 アレクサンドロス、海を渡る

第三章 グラニコス河の戦い

 

第四章 ギリシャ諸都市の解放

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