一万一千本の鞭⑦
玲子は悦びを感じていた。
性器を鞭で連続してぶたれるという苛酷な責めにもかかわらず、玲子はいま快楽のさ中にあった。
喘ぎ声をあげ、鼻水と涎でぐちゃぐちゃになった顔には恍惚の表情さえ浮かんでいる。
打擲の的になっている性器は淫汁で溢れ、べっとりと濡れた花弁がひくひくと蠢いている。
鞭で打たれるたびにフェロモンをいっぱい含んだ分泌物が四方へ飛び散り、部屋中にサカリのついた雌の臭いが満ちていた。
竜造が鞭の速度を速める。
「アソコを鞭打たれていい気持ちになるなんて、なんとういう変態女だ!」
バシッ、バシッ、バシッ。
「あううううっ……」
「いま、どんな気持ちなんだ?}
バシッ、バシッ、バシッ。
「ひいいいいっ……」
「答えないのか? これでどうだ!」
バシッ、バシッ、バシッ。
いちだんと鞭が強くなる。
「あああっ、いい、いい、いいいいっ……」
「鞭打たれると、気持ちがいいのか?」
バシッ、バシッ、バシッ。
「あああっ……、あっ、ええ、とても……気持ちいい……」
「変態め、これでどうだ!」
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
「ひぇええええっ!」
「もっと、もっと喘げ。もっと、もっと」
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
玲子の喘ぎ声が切迫したてきた。
「どうした?」
「うううう……」
「どうした、イクのか?」
玲子が恥ずかしそうに小さくうなずいく。
「鞭打たれてイクのか、そいつあいいや、変態女! いいか、イクときには、イクというんだぞ」
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
「あああ……いい……いく……イッて……しまいそう」
小さなオルガスムスが玲子を襲っている。
「早い! 堪えろ!」
「むううううっ!」
玲子が呻いて顔を伏せる。
ヒクヒクと腹が震えている。抑えようと必死になっているのだ。
そこを鞭が容赦なく責める。
「もっと、もっと喘げ。もっと、もっと」
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
連打が始まる。
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
そのリズミカルな責めで、身体の中の炎が大きくなった。必死に抑えようとするが、つぎへつぎへと燃え移っていく。
「まだだ。堪えろっ!」
もはや制動がきかないところまで炎が大きくなった。
「うっ、うっ、うっ、だめぇえっ、イッちゃうっ! イッちゃうっ! イッちゃうっ!」
「堪えろっ!」
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
身体がぶるぶる震え始めた。震えが止まらない。
「いいいいっ……いく……」
竜造は構わず鞭をふるう。
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
玲子は呆けた顔になり、すぐに目がつり上がった。
「むううううううううううううううううううっ!」
大きな叫び声のあと、玲子は顎を反らせいっきに伸び上がった。
その姿勢でしばらく硬直し、そのあとガクンガクンと二度揺れ、力が抜けて縄にぶら下がった。
ギギギギと縄が軋む。
「変態めっ!」
竜造が更に強い鞭を繰り出す。
バシッ、バシッ、バシッと大きな音が部屋に響く。
「あああっ、うううううううううっ……!」
再び玲子の身体が持ち上がった。
バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ、バシッ。
「イクぅっ、イクぅっ、イクぅっ、イクぅっ、イクぅうううううううううううううっ……」
腹の底から唸り声を上げ、大きく身体を仰け反らせ、全身を震わせながら、玲子は血を吐くような気をした。
そして、硬直が終わって、ガクッと沈み込む。
それでも竜造の鞭はいっこうに止る気配がない。ますます力を込めて鞭を振う。
竜造は打ち続ける。絶頂に達している間は緩く、そしてそれから解放されると、次第に鞭の強さが上げていく。
バシッ、バシッ、バシッ
「また、イキそぉう、イキそおぅ、イキそおぅ……いいわぁあっ、イキますぅううううううううううううううっ!」
つぎからつぎへと至福の波が押し寄せてくる。
その度に玲子は絶頂に達する。
何回も何回も絶え間なく押しよせる絶頂に玲子は翻弄されていた。
ビシッ!
性器の割れ目の中心を鞭の先端が襲った。
「いたああああああっ……」
すぐに痛みは大きな快感に変化した。
「……あっ、ああっ……いい、いいわぁあああああっー……!」
また仰け反る。
もう何も考えられない。もうどうなってもいいっ!
バシッ、バシッ、バシッ。
竜造の鞭は的確に玲子の秘部を苛み続けた。
「また、イクぅっ、またぁ、イッてしまいますぅっ!」
バシッ、バシッ、バシッ
「だめですぅっ、イクっ、イクーっ、イクっ、イクーっ、イクっ、イクううっ――」
バシッ、バシッ、バシッ
「もう、止めて……止めて、止めて、止めて、止めてぇっ……あっ、またイキますぅ………イクっ、イクーっ、イクっ、イクーっ、イクっ、イクうううううううううううううううっ!」
叫び声が呻きに変わり、淫らな言葉を吐き続け、その挙げ句に感極まって身体を痙攣させる。
五度目の絶頂を迎えた後、玲子は遂に気を失った。