エロスの涙が滴る⑤
総髪の男が玲子のすぐ前に坐った。
股間の痛痒感がひどくなってきた。腰がひとりでにくねくねと動いてしまう。あまりの痒さにとてもじっとしていられない。
「腰が動く度に、淫らな唇がピクピクと動いているぞ」
総髪の男が耳元でさげすむような口調でそういった。恥ずかしさが胸にこみ上げてくる。なんとか痒みを我慢してみよう。
で、できない!
抑えようとしてもとても抑え切れるのもではなかった。
「もうしばらくすると、堪らなくなって、大声を出すでしょう」
今度は竜造の声。
大声なんか出すものか! そんなこと。そんなこと!
秘めやかな部分が赤く爛れている。激しい痒みが襲ってくる。掻きむしりたい! 皮膚が破れるほど掻きむしりたい。だが、縄で縛られているので手が使えないのだ。耐えられないほどの痒みが周期的に襲ってくる。痒くて痒くて気が狂いそうになる。
「ああっ、お願い、な、なんとかしてぇっ!」
玲子は無意識に大声で叫んでしまった。
「お、お願いっ! 何とかしてぇっ! 痒い、痒いっ、ああっ、痒くてたまらないのっ!」
男たちがドッと笑った。
「竜造、お前のいう通りだな」
総髪の男が顔を覗き込んできた。おとがいが指で持ち上げられる。
「そんなに痒いのか?」
「もう許してっ! な、何とかしてっ! 苦しい! 苦しい、苦しくて、気が、気が狂いそうっ!」
総髪の男が残忍な目で見つめている。
「辛いだろうだなぁ。気が狂いそうなのか、それは、それは可哀想に」
男はいかにも楽しげにいう。
「竜造、お嬢さんがたいそう苦しんでおられるぞ。可哀想になあ。なんとかして欲しいとのことだ。痒みをそらせるために、きつい責めを加えてあげろ!」
「はい旦那様、それでは縄で責めてみましょう」
玲子は男達が何をいっているのか分からなかった。
責める? 痒みをそらせるために私を責める? いったい何をしようというのか?。
竜造が縄を取り出してきた。それで太腿を吊っている縄と身体を吊っている縄とを結びつける。足が身体の方に引き寄せられて持ち上がる。股が一層大開きになる。その状態で、今度は足首を持ちあげる。
痛い! 股関節に激痛が走る。
曲がっていた膝が伸びる。
激しい苦痛が玲子を襲った。
「膝が曲がった状態で足をあげることは容易ですが、こうやって膝を伸ばし、足を一直線にして高くあげると、身体が柔らかい女でも結構辛いでしょう」
股関節がギリギリと痛めつけられている。爪先立ちの右足の疲労も著しい。太股がピクピクと痙攣を始めた。
これ以上、立っていられない。
右足が床から浮き上がる。胸がギュウッと締まる。乳房が絞り出される。そして、腕が高く引かれて、肩の関節が悲鳴をあげた。
「も、もう、ダメです。ゆ、許して下さい」
玲子は音を上げた。
「だめだな。せっかく責めを与えて、狂いそうなほどの痒みからすくってやったのだ。これを止めると、ほんとに気が狂ってしまうぞ。そうなりたくなかったら、責めに身を任せることだ。竜造、責めて、責めて、責めて続けてやれ」
「そ、そんなぁ!」
玲子は自分が今度は「痛み」という苦痛と闘わなければならないと知って、非難の声をあげた。
「厳しい責めに耐えないと、奴隷とはいえない。さあ、いくらでも泣き喚くといい。いくら喚いても助けにくるものはない」
竜造が指で乳首を捻った。
「あああっ、もうやめてぇええっ!」
部屋一杯に響き渡るほどの大きな喚き声を玲子はあげた。