第二話 夜汽車⑥

2019年11月28日

四時になった。函館まであと二時間半だ。
菅原さんの激しい責めのせいで、私は疲れ切っていた。思うように身体が動かない。
山田さんが上がってきて、「ちょっと下まで降りてくれるか」といった。
降りる?
何をするの?
菅原さんとのことを思い出して、いい気がしなかった。でも、頼みを断れるような身分じゃない。
山田さんに促されるまま、仕方なく寝台を降りていった。
富山さんが私を待っていた。
山田さんと富山さん。
二人して私から制服を剥ぎ取った。
もうどうにでもなれという気分だった。
二人にされるがままになった。
山田さんが富山さんに説明している。
「ねっ、私らの前が菅原で、あいつはこっぴどく責めると分かっていたから、この時間を選んだんですよ。料金も安いし。ほら、もうぐったりとしている。たっぷり責められた後の女を抱くのもおつなもんです。二人でもっと苛め抜いて、足腰立たなくしてやりましょうよ。二人一緒だから時間はたっぷりだ。なんだってできます」

なんてひどい事をいっているの!
「そうか、それはいいぞ、山田君。たっぷりと楽しませてもらおう」
富山さんも満足そうだ。
山田さんがカバンのファスナーを開けた。
何?
何が入っているの?
中がちらりと見えた。
赤や黒や紫のなにか解らない道具。
それと束になったロープ。
山田さんがロープの束をひとつ手に取った。
腕を振る。
ロープが飛んで、空中でサーッと解けて床に落ちた。
かなり手慣れている!
私は震えた。
富山さんが私の身体を押さえる。
山田さんが後ろに回る。背中で腕を捻り上げ、両手首をロープで縛る。
山田さんの手が前に回る。
手から捩り合わせたロープが伸びる。
ザラザラした麻縄の感触。
私の身体に巻きつける。
乳房の上を通って後ろに消える。
現れてもう一度、乳房の上を通る。
今度は乳房の下。
二重に縛られている。
胸の中央に縄が通り、上下の縄を合わせてギュッと縛る。
乳房が絞り出される。
いびつな形の乳房からツンと天井を向いた乳首が見える。
腕も一緒に縛られていて身動きできない。
身体を動かすと縄がさらにきつく肌に食い込んでくる。
「ここに吊ってやろうね」と山田さんが天井を指さす。
イヤな笑い顔。
いつの間にセットしたんだろう? 天井から金具がぶら下がっていた。
山田さんはそれに縄を通すと、縄先を背中の縄に通していく。

私はB寝台のベッドの間の狭い通路に爪先立ちになっている。
天井から吊られている。
どうして? どうして、こんなことになるの?
義母かあさんはどうしたんだろう?
もう長いこと姿を見ない。
いつも時間がくると声を掛けていたのに、ちっとも反応がない。
こんなにバタバタしているのにどうして気がつかないのよ!
私がキョロキョロしているのを見て、山田さんが、
「母さんなら、ここだよ」と、下の寝台のカーテンを開けた。
義母かあさんは確かにそこにいた。
だらしくなく脚を開いて、涎を垂らして眠っていた。
「眠り薬でグッスリと眠っている。函館まで気がつかないね。だから、邪魔が入ることもない。タップリ楽しめるよ、お嬢ちゃん」
山田さんはとっても楽しそうに、銀色の奥歯を見せて笑った。
そして、富山さんの方を見て、
「どうします? 脚も縛りますか?」と訊いた。
「そうだな」
富山さんは気持ち悪い笑みを浮かべた。
「やろう」
「わかりました。面白い趣向があります」と山田さん。
「期待しているぞ、山田くん」
二人が笑う。
どうやら、私には解らない合意ができたようだ。
「玲子ちゃんだったかな、もうちょっと脚を開いてみて」
山田さんが優しくいう。
私は山田さんが名前を覚えてくれたことがちょっと嬉しくて、いわれたとおりにした。
「いい娘だ。いい娘だ」
山田さんが私の頭を軽く撫でる。
素早く私の左の足首と太腿に縄の端が巻きつけられた。
左が終わると次は右。
両方の脚から四本の縄が伸びている。
変な感じ。
「富山さん、ちょっとこの娘の脚を持ち上げてもらえますか?」
「お安いご用だ」
富山さんが脚を抱える。ついでに私の頸筋にキスをした。
イヤだ、お酒臭い。
「ちょっとそのまま」
太腿から伸びる縄を、山田さんは頭上の金具に通す。
持ち上がった状態で太腿が固定される。
「では、反対側をお願いします」
「よしきた!」
富山さんがもう一方の脚を持ち上げる。
胸を縛っている縄に体重がかかる。
肌に縄が食い込む。
ヒャーッ、痛いよう!
山田さんが縄の端を金具に通して引っぱる。
太腿がグイッと持ち上がる。
富山さんが手を放す。
私は宙に浮いている。
脚を大開にして浮いている。
ちょうど幼児にオシッコをさせる恰好。
性器が開いている。
ビラビラが開いている。
中が丸見えだ。
膣がパックリと口を開いて、尿道も突き出ている。
それに肛門も全開だ。
縄がギシギシと鳴る。
身体に縄が食い込んでいる。
痛いっ!
皮膚が破けそうっ!
「痛いっ、痛いようっ! やめてぇっ!」
「そんなに痛いのかい? オーバーだなあ。じゃあ、もうちょっと縄を増やそうね」
山田さんは足首の縄を上段のベッドに縛りつけた。
足首が上に引っぱられて、膝がピンと伸びる。
私は両脚をVの字に開いて、空中に吊り上げられてしまったのだ。
「いい恰好だな」
富山さんが私の乳房を揉んだ。
腰の位置は床から一メートルくらいだろうか?
山田さんが吊り縄を緩める。
腰がグイッと下がって、脚の角度が鋭角になる。
山田さんは手に小さな瓶を持っている。
蓋を開けて、中身を指ですくい上げる。
なんかのクリーム。
それを私の中に擦りつける。
前の穴にもたっぷり。後ろの穴にもたっぷり。
山田さん、もうこんなことは止めて。もう十分だよう!
山田さんは寝台から毛布を取って、床に敷く。
「富山さん、ここに仰向けで横になってください」
富山さんは嫌らしい笑みを浮かべながら、浴衣を脱ぐ。
大きなモノが天井を向いてそそり立っている!
「ちょうどアソコの下に来るようにお願いしますね」
私の真下に富山さんが寝そべり、割れ目を狙って位置を調整する。
「じゃあいきますよ」
山田さんが少し縄を緩める。
身体が沈む。
富山さんが先を私の中にねじ込む。
「よし、いいぞ、山田君」
山田さんがさらに縄を緩める。
身体がさらに沈みむ。
富山さんが一層深く、私の中に入ってくる。
「どうです?」
「いい感じだ」
山田さんが縄を固定する。
私の中に富山さんのモノが入っている。
決して奥まで入っているのではない。
中位のところまで入っているのだ。
富山さんが腰を突き上げると、奥深くまで突き刺さる。
腰を落とすと中間状態に戻る。
何にしても不安定で、ゴトコト列車が揺れると、それに合わせて肉棒が私の柔らかな秘肉を捩り回すのだ。

なんだか変な気分だ。
アソコがムズムズする。
カーッと熱を持っている。
ズキンズキンと脈を打っている。
こんなのだめだ!
だめだよう!
どうして、こんなことするのよ。
普通にセックスすればいいじゃない。
私、十分サービスするわ。
それなのに、どうして縛って、股を大きく開いて、アソコも目一杯開いて、こんな浅ましい恰好で吊り下げられなきゃならないの?
「どうだい? いい気分になってきただろう。おや、顔が真っ赤じゃないか」
山田さんが私の顔を覗き込んだ。
「でも、これくらいでは済まないんだよ。玲子ちゃんにはもっとヒドイことをしてあげよう」
山田さんは手に持っている紫色の物を見せてくれた。
「玉子?」
「そうだよ。玉子の形をしたロータだ。これをこうして――」
ああ、なんてこと!
山田さんはそれを私の中へ、それも、後ろの穴の中へ押し込んでしまったのだ。
そこは菅原さんのモノを受け入れたところ。
あんな刃物のようなモノで散々いたぶられたせいだろうか、大きな玉子を呑み込んでも思ったほど痛くはなかった。
山田さんは背中で捻り上げられている私の手に何かを持たせた。
「リモコンだよ。親指でボタンを押していたらいい」
いわれたとおりにする。
ボタンが跳ね上がってきて、押さえ込むのに、ちょっと力がいる。
山田さんが何か操作した。
「指を緩めてごらん」
力を抜くと、すぐにボタンが押し戻された。
ぐぃーん、ぐぃーんと轟音がして、身体の中で玉子がはじけた。
キャーッ!
何コレッ!
イヤダ、イヤダ、イヤダーッ!
私は慌ててボタンを押す。
振動が止まる。
脂汗がドッと吹き出てくる。
「スゴイだろう。離すとこんな風になるんだ」と山田さんが解説する。
下から、「いいところだったのに、どうして止めるんだっ!」と富山さんの不満そうな声。
「もう少しガマンしてくださいよ。すぐによくなりますから」山田さんがなだめる。
山田さんが裸になる。
「さあ、始めるよ、怜子ちゃん」と頭をやさしく撫で、髪の毛を掴んで力いっぱい後ろに引っ張った。
顎が無理やり持ち上がる。
「そら、あーんだ」
鼻を摘まんで、上に引っ張る。
イヤだ、口が開いてしまうよ!
山田さんのモノが口の中に入って来る。
でもすぐに停止。
私は脚をV字に開いて吊り下げられていて、アソコには富山さんの太いモノが突き刺さり、お尻の穴の中には玉子型のバイブが埋め込まれ、その上、山田さんのモノが口を塞いでいる。
列車がゴトン、ゴトンと揺れると、そのたびに富山さんのモノが私の中で暴れ回る。
ああ、痒い。
アソコが痒い。

クリームを塗られたアソコが熱い。
燃えるようだ。
腫れてどくどくと脈打っている。
あのクリームだ! アソコとお尻の穴にたっぷり塗り込まれたあのクリーム。
あれが猛烈な痒みを引き起こしているんだ。
堪らない、堪らない、堪らない。
痒みから逃れようと身体を揺する。
あっ、ダメだよう。
富山さんのモノがアソコの中で暴れるんだよう。
ああ、ヘンだあっ!
富山さんを中心にコマのように回っている!
ああ、富山さんが腰を突き上げてくる。
奥の粘膜に突き刺さる。
突き刺さるんだ!
ああ、ダメだよう!
そんなに動かしちゃあ!
列車が左右に揺れる。
富山さんが私の中で左右に動く。
その圧力で左右の壁がぐにゃりと歪む。
痛いかって?
痛くなんかないよ。
むしろ、いい気持ち。
気持ちいいんだよう!
犯されてるとこから、ああ、身体中に疼きが広がっていくんだ。
ああ、ダメだよう!
山田さん、腰を動かしちゃあ。
喉を塞いじゃうじゃない。
く、苦しい!
い、呼吸いきができない!
や、やめて、やめて!
ムグググゥウワッ!
私は逃れようと、その苦しさから逃れようと、身体を動かそうとする。
でも、無理なんだ。
山田さんがさらに深く突いてくる。
ググググーッ!
あっ! ボタンから指が離れる。
そして、玉子が――お尻の中で爆発する!
ギャアアアアッ!
喉の奥から大声を出して私はのけぞった!
山田さんをくわえたまま、思いっきりのけぞった。
下の口で富山さんをくわえたまま、くの字にのけぞった。
「いいぞ、いいぞ」
富山さんが思いっきり突き上げる!
ギャアアアアッ!
もう、もう、なにがなんだかわからない。
頭の中で花火がはじけて、真っ白になる。
ブルブル身体が震える。
震える。
震える。
そして、大きなうねりがやってくる。
身体が流されそうになる。
なにかにつかまっていたい!
そうじゃないと、どっかへ流されてしまう。
でも、つかまるところがない。
縛られて、腕の自由が効かないんだ!
ああ、また!
また!
また!
のけぞる!
のけぞる!
のけぞる!
手からリモコンが落ちてしまう。
もう、お尻の震えを止めることはできないよ!
私は犯されている。
何度も、何度も、犯されている。
アソコもお尻も、口の中も。何度となく、執拗に。
その上、お腹の中が激しく震えている!
山田さんも富山さんもとっても元気。
これだけ腰を振り動かしても、疲れないのだろうか?
いい気持ちになって射精してしまわないのだろうか?
ちっともそんな気配がないのはクスリのせい?
そういえば二人とも目つきがヘンだ。
まるで地獄――愉悦地獄!
こんなにされても、これほどヒドい目にあわされても、私は昇りつめていくんだ。
心とは関係なく、身体が反応してしまうんだ。
ねえ、私って変?
イヤだ、イヤだ、イヤだ。
こんなの私じゃない!
こんな淫らな女の子、私じゃないよう!
どうしてこうなってしまうの?
ああ、いい気持ち。
縛られて、身動きできない状態で、三つの穴を同時に犯されるなんて。
堪らない!
もっと犯して!
もっと激しく!
もっと、もつと、虐めて!
私はたっぷりと体液を吐き出す。
アソコから白い汁を滴らせ、口からは唾液を滴らせ。
ヌルヌル。
ヌルヌル。
ヌルヌル。
富山さんが滑る。
あつちへこっちへ滑る。
行ったり来たり。
口から胃液が逆流して、ドッと噴き出る。
胸が張り裂けそうになって、身を捩る。
のけぞって、ガクガクと腰を揺する。
ああ、まただ!
またイッちゃうよ!

富山さんが「いいぞ、いいぞ! 腰を振ってヨガっている!」とはやし立てた。
そう、私はマゾ!
虐められてはヨガるマゾ女!
イヤだ、こんなの私じゃない!
絶対、ゼッタイ、私じゃないっ!

  • 筆者
    office-labyrinth
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