(十三)読み継がれる作家は誰?
明治時代に近代文学が起こって以来、多くの作家が登場し小説を書いてきた。明治、大正、昭和、平成、そして令和と時代が移り、多くの小説は色あせ、時流に合わなくなって、人々の記憶から消え去っていった。一方、いまだに、多数の読者を獲得し、読み継がれている小説もある。では、どのような作家の作品が読み継がれ、どのような作家が忘れ去られたのであろうか? それを調べてみようというのが、今回のテーマである。
まず、取り上げる作家をどうするかである。最近の作家は今回の目的と異なる為、対象外とした。また、存命中の作家は対象から外すことにした。作家が生存していて作品を発表し続けている間は、メディアも取り上げる機会が多いからだ。亡くなった後に、作品が相変わらず読み続けられているかが問題だからである。
ということで、今回、取り上げた作家はつぎの九八人である。生年順に並べてある。
森鴎外、黒岩涙香、二葉亭四迷、伊藤左千夫、夏目漱石、幸田露伴、尾崎紅葉、徳冨蘆花、国木田独歩、樋口一葉、島崎藤村、田山花袋、徳田秋声、岡本綺堂、泉鏡花、小栗風葉、押川春浪、有島武郎、永井荷風、正宗白鳥、長塚節、森田草平、志賀直哉、里見弴、谷崎潤一郎、武者小路実篤、中里介山、野上弥生子、山本有三、葛西善蔵、菊池寛、夢野久作、室生犀星、白井喬二、広津和郎、芥川龍之介、吉川英治、佐藤春夫、甲賀三郎、江戸川乱歩、葉山嘉樹、宮沢賢治、宇野浩二、宇野千代、大佛次郎、嘉村礒多、横光利一、川端康成、石川淳、宮本百合子、壺井栄、徳永直、梶井基次郎、小栗虫太郎、横溝正史、中野重治、久生十蘭、小林多喜二、林芙美子、堀辰雄、幸田文、佐多稲子、舟橋聖一、伊藤整、石川達三、坂口安吾、井上靖、山岡荘八、太宰治、松本清張、中島敦、大岡昇平、埴谷雄高、武田泰淳、織田作之助、野間宏、梅崎春生、小島信夫、島尾敏雄、阿川弘之、安岡章太郎、庄野潤三、司馬遼太郎、遠藤周作。池波正太郎、安部公房、吉行淳之介、川上宗薫、三島由紀夫、北杜夫、開高健、笹沢左保、千草忠夫、団鬼六、富島健夫、江藤淳、渡辺淳一
読み継がれているかどうかの指標であるが、実際に読まれているかは読者にアンケートしなければ分からない。毎日新聞が読書世論調査なるものを実施しているが、とてもそんなことはできないので、作家名の検索件数を指標にすることにした。検索しても、読んでいるという保証はないが、少なくとも関心があることだけは分かる。
問題は検索ソフトだ。Google検索でも検索数なるものが現れるが、かなり大きな数字になっていて、ちょっと信用できない。そこで、ここではSEOのキーワード分析ソフトであるUbersuggestを使ってみることにした。これだと一ヶ月間の検索ボリュームをある程度の信頼度て出してくれる。結果は次回に回すが、信用できるレベルの数字になっているように思える。
次回は総合順位のトップ20を発表して、どういう作家が読み継がれるのか考察したい。そして、その後、カテゴリー・ジャンル別に比較して、読み継がれる作家、忘れ去られた作家について考えてみたいと思っている。