一万一千本の鞭②
「こんなんじゃイヤです。お願い、お願い、おマ○○を、おマ○○に入れて。ねえ、おマ○○に……」
うわずった声で玲子は懇願する。すると指が足の付け根に触れた。
「う……うっ……」
もう少し。もう少し……。
指が離れて、今度は腹の上に着地した。
腹の上でまあるく動く。その運動を続けながら、じわりじわりと下に移動する。下腹部へ。さらに下へと動いていく。
突然、指が陰核に触れた。
その瞬間。
天地がひっくり返った。
「ひーっ……!」
身体中を電気が走り、すべての筋肉がビクンビクンと痙攣した。
男の愛撫は執拗に続く。愛液が溢れ出して太股をつたう。
だが、次第にその衝撃は冷めていき、身体の中に淀んだどす黒い血が溜まっていった。身体がもっと直接的な捌け口を求めている。
こんなんじゃイヤ。
強い衝動に駆られて、玲子は腰をくねらす。そして、飢えた獣の目を男に向け、大声で叫んでいた。
「早く! お願いです、おマ○○を。おマ○○を突き刺して! 血が出るほどかき回してぇっ!」
玲子は叫ぶ。早くこの生殺しの様な責め苦から逃れたい一心で何度も叫び続けた。
男はニンマリ笑って、平然と、
「そんなに急ぐ事はない。時間はたっぷりあるからな。ゆっくりと時間をかけて楽しもうや」
と、指を今度は会陰部に移し、そこを執拗に責め始めた。
また別な快感に玲子はブルブルと震える。だが、それにもすぐ馴れてしまう。
つぎは肛門をいじられる。これまで味わったことのないへんな感触に玲子は熱い息を吐き続けた。
だが、やはり愛撫だけでは、玲子の燃え上がった心を鎮められないばかりか、逆に激しく犯されたいという衝動をいっそう強める結果になった。
玲子はすぐに、早く挿入してくれと泣き喚いた。
希望は叶えられず、乳房への責めが始まった。これも又ゆっくりとした調子で、乳蕾を遠くから中心に向けてリズミカルに刺激する。
身体全体がメラメラと燃え盛っている。玲子は汗みどろになりながら、白くて肉付きのいい尻を振る。
悦楽の波が押し寄せてくる。
ヒクヒクと身体が痙攣する。
だが、それが一段落すると、今度はより強い快感を得たいという欲求が頭をもたげる。そして、頭の中はそればかりになる。
どうなってもいいから、もっと大きな快楽が欲しい!
「お願いです。おマ〇〇を責めてぇ!」
玲子は大声で叫ぶ。
「おやおやどうした?」
「お願いっ。おマ〇〇を掻き回して、玲子をイカせてぇっ!」
「フフフフ……」と男が笑っている。
笑っている。
私のことを笑っている。惨めな姿の私を笑っている。
でも、それでもいい。もう、どうでもいい。どうなってもいい。
長い時間が経った。
それは玲子には長い時間だったが、実はほんの数分後のことだった。
「こうか」
という言葉とともに、男の指が熱くたぎる玲子の秘壷を捉えたのだ。
「ああっ!」
玲子は短く叫ぶと、身体をグンと仰け反らせた。
白い閃光が頭のなかを駆け巡り、そして全てが白い光に包まれた。
我にかえった時、男は熱を帯びた蜜壷の中で指を動かしていた。
胸の奥底で火が燃えている。そして、ゆらゆらと炎をあげて燃え始め、どんどん大きくなる。胸が苦しい。
「ああっ……!」
玲子は仰け反る。開けた口の横から唾液が流れ出している。玲子は湿った喘ぎ声を上げる。
その反応に応える様に、男は指を性器の中でゆっくりと動かす。どうすれば女がいちばん喜ぶのか知り尽くした指だ。
「いいわ.……いいっ……いいっ!」
玲子は嫌らしい鳴く。
「いいの……いいの……いいの……いいの……いいの……いいの……」
炎が大きくなり、ジリジリと玲子をあぶる。
「あっ、だっ、だめっ!」
突然、大きな波が押し寄せてきた。玲子はそれに乗ろうとする。一心に押し寄せてくる喜びに集中しようとする。
その時、男は指を引いた。
絶頂まであと一歩のところだった。これからまさに頂に達しようという瞬間に合わせて男は指を引いたのだった。
玲子はオルガスムスの直前で放り出されたのだ。
「な、なぜ、止めてしまうの! お願い、お願い、もっと欲しい! もっとぉっ! もっとぉっ! もっとぉっ!」
玲子は狂ったように泣き叫んでいた。
その時!
「いったい、なんという口のきき方だぁっ! 儂らに指図しようというのかっ! お前のいう通り、せっかく旦那様がお前のおマ○○の中に指を入れて下さったというのに、それが気に入らないとでもいうのかぁっ!」
竜造の激しい口調に、玲子は我にかえった。
「い、いえ」
身体がすくみあがる。
「そ、そんなつもりは……私は……もっと、もっと、アソコを掻き回し続けて欲しいとお願いしているだけで……」
「それが指図だというのだ」
全部いい終わらないうちに、竜造が切り返した。
「旦那様には旦那様のお考えがあって、指をお抜きなされたのだ。それを奴隷の分際で、指図しおって。なんと、ふてぇアマだ!」
胸がきゅぅっと縮み上がるのが分かった。
「私……そんなこと……そんなつもりじゃあ……」
一生懸命、弁明しようと努めるがうまく言葉が出てこない。
「旦那様、こんなに淫乱で、傲慢な女は見た事がありませんぜ!」
竜造が総髪の方を向いた。
「そうだな」
男が頷く。そして、厳しい調子で、
「けしからん。自分が奴隷だということを、まったく分かっていない」
そして、低い声でいった。
「だから、じっくりと身体に分からせてやる必要がある。竜造、徹底的に懲らしめてやれ!」
玲子はその言葉を聞いて混乱した。
懲らしめる?
いったい、何をするのか?
玲子はわけが分からないという顔を男達に向けた。
「わかりました、旦那様」
竜造が頭を下げる。そして、クククッと気味悪く笑った。そして、玲子の顔を覗き込んで、
「これから、奴隷とはいかなるものか、しっかりと、身体に覚え込ませてやる」
というと薄気味悪い笑顔を見せた。