刺し貫かれた時間⑨
(三)
玲子は排泄物と吐瀉物の海の中にいた。
ステンレス製のブジーで尿道に栓をされ、満杯になった膀胱を強烈なバイブレーターで責められた。同時に総髪の男の巨大な肉塊が喉の奥まで挿入され、激しい嘔吐感と排尿欲求に必死に耐えた。そして、粘りつくような体液を喉の奥に打ち込まれた後、ブジーが引き抜かれ、膀胱に溜まっていた小水を吐き出した。そして、それでも飽き足らずに、足で腹部を強く踏みつけられて最後の一滴まで尿を絞り出すことになったのである。
玲子はひたすら苦痛に耐え、そして、苦痛の中にあるなんともいえない感覚に我を忘れて狂った。それは、あまりにも激しく、狂おしいばかりの快感だったのである。
玲子はようやく我を取り戻し、自ら撒き散らした排泄物の海の中にいることに気づいて、あわてて身体を起こした。
「やりおったな」
総髪の男の声がした。
「仕様の無い奴だ」
竜造が吐き捨てる様にいう。
「なんということだ。床がべたべたになってしまったぞ」
廊下は足の踏み場もないほど汚物にまみれていた。
「こいつはひどい。こんなに汚してしまってなんという女だ。床をきれいに掃除しないといけないじゃないか!」
たたみみ込まれるような恫喝の声に、玲子は一瞬怯んだが、竜造のニヤニヤ笑いに気づいた。
竜造は惨憺たる姿の玲子を舐め回すように見つめて、「こいつに床をきれいにしてもらいましょう」と総髪の男に提案した。
玲子は廊下の上に正座させられ、後ろ手縛りにされて上半身の自由を奪われた。
髪の毛をつかまれ、顔を床に押しつけられた。小水で顔がべったり濡れる。
「これはなんだ?」
竜造が低い声で訊いた。
「……」
「これはなんだと訊いているんだ!」
押しつける力が一段と増した。
「お、オシッコです……」
玲子は小さな声で答えた。
「こんなところにオシッコを撒き散らしてどうするんだっ! いいか、ここを元通りのきれいな廊下にするんだ」
「は、はい」
「さあ、やれ」
竜造が玲子の身体から手を放した。
玲子は自分の周りの小水の海を見やった。小水だけではない。所々に吐瀉物も見える。
「ど、どの様にしてきれいにするのですか? この様に手が縛られていては掃除出来ません……」