エロスの涙が滴る⑧
少しでも疼きを抑えようと、玲子は下腹部の筋肉に力をいれ、肛門を締めた。だが、それは逆効果だった。いったんは疼きを止めたと思ったが、下腹部の筋肉の緊張がより激しい突きあげるような衝動を誘発したのだ。
玲子はすすり泣く。そして、大きく花弁を開いて、ぬるぬるとした粘稠な液体をたっぷりと吐き出した。それは泡を巻き込んで白濁した露となって花壺から溢れ、細い糸を引いて床に垂れ下がっていく。糸が陽の光にキラキラと輝く。
「どうして欲しい? いえば楽になれるぞ……」
竜造が追い打ちをかけてきた。
何をいっても楽になることなどないのは理解している。だが、玲子にはそれがとても甘い誘いのように聞こえた。
この地獄から逃れることができるのであればなんでもいい。
いえば楽になれる。楽になれる。
そんな言葉が頭の中をかけ巡っていた。
もう耐えられない。楽になろう。
「欲しい……オ、オ○○○○が欲しい……」
玲子は小声でいった。小さな声だ。聞こえていないだろう。
だが、意に反して二人がドッと笑った。玲子はもう後には戻れないことを知った。
「オ○○○○が欲しいだって」
「こいつ相当の淫乱だな」
「オ○○○○をどうするんだ?」
二人はいかにも楽しそうに玲子の顔を覗き込んで、執拗に訊いてくる。
玲子はヒクヒクとしゃくり上げながら、切れ切れにいう。
「わ、わ、私を犯して……」
ストレートな表現だ。でもこの方が心が苦しまないと思った。
「旦那様、この女、セックスを強請っておりますぞ」
竜造の冷たい笑い声が部屋に響き渡った。その瞬間、玲子は今の答えでよかったのかと後悔した。
「淫乱な女だ。儂等のオ○○○○をせがむとは、挙げ句の果てにセックスを強要するとはあきれてものがいえぬわ。奴隷女のくせになんということをいうのだ。百年早いわ」
頬を叩かれた。往復して何回も。
どう答えればよかったのか?
玲子は混乱しきった顔を男達に向けた。
「そんな顔で睨むな。奴隷女のくせに主人に命令するからだ」
竜造が優しい声でいった。
「お前の欲しいオ○○○○はまだ早いな。だが、これならどうだ?」
総髪の男が太い指を玲子に見せた。
「どうする?」
「欲しい……」
また頬が撲たれた。
「なんという奴だ。もっと丁寧にお願いするんだ!」
「………」
「何をして欲しいのだ?」
「お願いです。弄ってください」
「ん? 何だって? よく聞こえんぞ」
玲子はもう一度恥ずかしい言葉を吐いた。
「お願い……します……弄って下さい」
途切れ途切れだが、今度は前より大きな声だった。
「なんだって? 何をどうしろというんだ。はっきりといわなければわからんではないか!」
渾身の力を込めていったのになんということだと、玲子はべそをかく。
「そんなぁっ……」
「旦那様に向かってなんという言葉遣いだ」
再び撲たれる。唇の端が切れて血が流れはじめた。
玲子はもう泣き出しそうだ。
「はっきりしろっ! 何をどうして欲しいんだっ!」
全身に罵倒を浴びせられて、身体から血の気が引いていくように感じる。
どうしよう?
もうどうでもいい。
どうでもいいのだ。もう、後には戻れない。
玲子は目を潤ませて、大声を出した。
「お願いです。あっ、あそこを弄って下さいっ!」