祭り
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第四話 祭り⑥
ズンズン……ズンズン……ズン 太鼓の大きな音がした。 表に出てみて、ここがどこか分かった。ここは永年寺の奥にある社の裏だ。木々が鬱蒼と生い茂り、昼でもなお暗い。 子供の頃……この辺りで遊ぶこと…
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第四話 祭り⑤
(三) ズンズン…ズンズン…ズン 太鼓の音がする。まるですぐ側で叩いているようだ。 暗い……ここはどこだろう? 身体が動かない……どうしてしまったのか? 私は床の上に転がっている。腕が背中の後…
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第四話 祭り④
「長旅で疲れたろ。まだ皆んな揃わんから少し待ってもらう」 そういうと猛は私の荷物を持って歩きだした。神社から少し歩く。このあたりに村でたった一軒の食堂があったはず。でも、そこは入口にトタン板が打ち…
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第四話 祭り③
(二) ズンズン……ズンズン……ズン 祭りが行われる永年寺の前に差し掛かると、太鼓の音が大きくなった。 境内は今夜の祭りの準備で忙しそうだった。前にトラックが止まっていて、係りの人が忙しそうに照…
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第四話 祭り②
小学校の前を通り、よろずやの角を曲がる。そこには母の生家がある。今は母の妹の珠江さんの家だ。珠江さんは、私たちがこの村を出て行った後も、我慢強くこの地で頑張っていた。今は、先ほどの小学校に、国語の教…
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第四話 祭り①
(一) ズンズン……ズンズン……ズン 低い音が村中で響いている。いや、私の頭の中で響いているのだろうか? それは執拗に繰り返され、私の身体に響きわたる。その明確に刻まれるリズムは身体を揺さぶるよ…
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