第二話 夜汽車⑦
七
どのくらい、そうしていたのだろう?
山田さんと富山さんが入れ替わったのは覚えている。
その他のことは、それからどんなヒドいことされたのか覚えていない。
私は陶酔にむせびながら、腰を振り続けていたんだ。
「いったい何をやっているのですかっ!」
戸口で声がした。
若い男の人の声。
うっすらと目を開けて、声の方を見た。
制服姿の男の人が立っていた。
誰?
知らない人。
「早く、その娘を放しなさい。ここでそんな事をするんじゃないっ!」
ここでなきゃ、私を犯していいとでもいうの?
いっていることがよく分からない。
山田さんが何遍も頭を下げて謝っている。
富山さんは憎々しげに男の人を見ている。
男の人が誰なのか、ようやくわかった。
――車掌さんだ。
汽車の中では車掌さんのいうことに従わねばならない。
富山さんが私から離れた。
私の体液で濡れたアソコがだらしなく垂れ下がっている。
山田さんが私の脚の縄を順に解いていく。
長い間、脚を上げたままだったので、下ろす時に関節が悲鳴をあげた。
強烈な痛みで涙が止まらない。
身体を吊る縄も緩められて、私は無事、床の上に着地したが、腕と乳房を縛る縄はそのままだった。
山田さんたちから逃げようとする。でも、脚が痛くてとても歩けない。
私は車掌さんの方に這って行った。
なんとか足下まで来た。
車掌さんが私を抱き起こした。
「大丈夫かい? 酷い目にあったね。でも、もうこれで安心だ」
若いお兄さんだ。
お兄さんは私を強く抱きしめた。
がっしりした身体。
ぷーんと汗の臭い。
私は震えていた。
お尻の中のバイブレーターはまだ停止していない。
私は顔を上げてお兄さんを見る。
お腹のあたりに何かが当たっている。
あの部分がテントを張ったようになっている。
とっても大きい!
大きいよ!
なんか、ムラムラしてきた。
いけないとは思いながらも、身体が勝手に動いてしまう。
腰を下ろし、膝立ちになる。
眼の前に車掌さんの張り出したテントがある。
その上の金色のファスナー。
唇がそこに吸い寄せられる。
ファスナーの先を歯で咥え、そして、ゆっくりと下ろしていく。
車掌さんは私の行動に慌ている。
でも、私を制止しようとはしなかった。
パンツの中の巨大なもの――私は布地ごとそれを咥えた。
「ううっ!」
車掌さんが呻いた。
私は舌を使って愛撫する。
唾液がみんな布地に吸収されてしまう。
なんてまどろっこしいんだ!
と、思ったら、車掌さんったら、自らパンツの穴を弄って大きな棒を引っ張り出して来た。
私はむしゃぶりつく。
「こ、こんなところで、こんなこと」
あっ、車掌さんがまた、いってる。
私は責め続ける。
全身全霊を込めて。
全神経を舌先に集中させる。
「うわあああっ!」
車掌さんが大声をあげて、後ずさりした。
でも、放さない!
食らいついたら放さない。スッポンのような女!
私たちは廊下まで出てしまった。
車掌さんの背中が窓に当たる。
もう、逃げられないぞ!
トコトン、精を吸い尽くしてあげる!
私は唇を絞って、車掌さんのモノを締め上げた。
車掌さんが尻餅をつく。
その上に覆い被さって、抜き差しをする。
ゴトンゴトンという列車の振動に合わせて。
ブーンブーンというお尻のバイブの振動に合わせて。
お尻を左右に振りながら。
その時、お尻に違和感を感じた。
掴まれた、というのが正確かもしれない。
でも、私はフェラチオに夢中、何がどうなっているのか解らなかったんだ。
次の瞬間、強く子宮を突き上げられた。
誰かが、誰かが私を背面から犯している!
耳元に息がかかる。
ハアハアいう音。
酒臭い息!
そして、この感触!
これは富山さんだ。
富山さんが、私を犯している。
ああ、ストロークが大きくなってきた!
どうしよう!
どうしよう!
どうしよう!
車掌さんを解放して、ここから逃げ出すべきか?
もうすでに遅い。
車掌さんがその気になって、私の頭を掴んで抜き差しを始めてしまったんだ。
二つの動作がシンクロナイズする。
いや、お尻のバイブを含めて三つだ。
ああ、これじゃ、さっきとおんなじじゃない!
動きが速くなった。
激しく突かれている。
バイブがうなっている!
イヤだ、私、イキそうだ!
どうして、どうして、どうして、こうなるの!
うわあああっ!
イク、イク、イク、イク!
頭とお尻を押さえつけられているから、身動き出来ない。
イク、イク、イク、イク!
私は身体をブルブル震わせ、反り返って気をやった。
とてつもなく大きなオムルガスムだ。
膣がキューッと締まる。
締まる。
締まる。
それで富山さんも絶頂に達した。
グゥーッと腰をお尻に押しつけてくる。
ドクンドクンと脈動。
どうやら膣の中に射精したようだ。
ああ、それがきっかけで私はまた上りつめて二回目のオムルガスムスへ。
イク、イク、イク、イク!
イク、イク、イク、イク!
イク、イク、イク、イク!
私はもう何も分からなくなって、お兄さんのアソコを夢中になって吸いまくっている。
お兄さんのモノがとっても巨大になった。
あっ、限界なんだ!
喉の奥に熱いものが当たる。
そして、何回も脈動。
口の中か精液でいっぱいだ。
苦い!
イヤだこのネバネバした感じ。
吐きそうだ!
無理やりゴクリとそれを飲み込む。
喉にイヤな感触がまとわりついている。
私はすっかり小さくなってしまったお兄さんをペッと吐き出した。
背後で音がした。
突然、肩を掴まれ、無理やり身体が反転する。
目の前に山田さんがいた。
その後ろにも人が――。
井上さん、白木さん、菅原さん、鈴木さんもいる!
イヤだ、この騒ぎでみんな起き出してきたんだ!
オヤ?――その後ろにいるのは誰だろう?
見たことがない人?!
ええっ!
ウソだ!
たくさんの人が押し寄せてくる!
どうして!?
次第に状況が読めてきた。
隣の車両からも、その隣の車両からも人がやってくるのだ。
みんな私を犯そうしている。
ズボンのチャックを押し下げて男根を突き出した人。
浴衣の前をはだけて猛り狂うモノを掌で扱いている人。
全裸になって呆けたように私に向かって突進してくる人。
みんな、その気満々だ。
ダメだよう!
こっちに来ないでよう!
そんなたくさんの相手なんか出来ないよう!
いやあっ!
突っ込まれたっ!
ダメっ、お尻の穴の中にも!
ピュッ、ビユッと精液が飛び出す。
アソコの中、お尻の中、口の中、鼻の中。
髪の毛、顔面、喉元、乳房、お腹がヌルヌルだ!
私は精液まみれだ。
スゴイ臭いだ。
耐えられない!
背中をうねらせて、お腹の中のものを吐く。
何度も何度も。
飲み込んだ大量の精液。
そして、胃液と唾液。
でも、また次の人が入ってきて精液が撒き散らされる。
精液だらけになった顔が窓に押さえつけられる。
下半身は激しく突かれている。
淫口が開いたままになっていて、突かれるたびに中からドロドロした精液が吹き出してくる。
お腹の中から、悲しみが精液と一緒に、噴き出してきて、口の中に溢れた。
私はそれを窓ガラスに吐き出した。
精液で前が見えない!
私は何度もまばたきする。
うっすらと外が見えた。
夜が明けようとしている。
紫色の空にやせ細ったお月様が見えた。
その隣の明るい星。
――あれは明けの明星だろうか?
どうやら、列車は青函トンネルを渡ったようだ。
でも、男たちの行為は終わるどころか、益々激しくなっている。
私は泣きながら、「もう止めて下さい。もう死にそう……」と頼む。
六時半、列車は函館駅を発車したが、まだ、私は激しく犯され続けている。
外はすっかり明るくなっている。
札幌までは、あと五時間もある。
北海道の大地を走る列車の中で、私は大きく脚を開き、全ての穴からたっぷりとおつゆを溢れさせ、何人もの男の人の相手をしながら、押し寄せてくる快感を身体全体で受け止めて、恍惚となって身をくねらせている。