第二章 アレクサンドロス海を渡る
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アレクサンドロス戦記(四九)第二章⑫
「父上……」 パルメニオンは怪訝な顔で息子を見た。真剣な表情だった。何か思い悩んでいる。 「どうした?」 フィロタスは小さな声で父に尋ねた。 「父上は陛下をどうお考えになりますか?」 パルメニオ…
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アレクサンドロス戦記(四八)第二章⑪
(四)再会 ヘレスポントスを渡ったマケドニア軍の主隊は、渡しのあるアビュトスから少し内陸に入ったアリスベの野営地に集結した。ここでアレクサンドロスがトロイから戻るのを待つのである。 たくさんの天幕…
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アレクサンドロス戦記(四七)第二章⑩
「この少女は私が連れていく。お前は少女がいなくなった事をロクリスには黙っているのだ」 「な、なりません。そ、そんな事をすれば、神が……」 「神がどうするのだ。すべての責任はこのアレクサンドロスにあるの…
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アレクサンドロス戦記(四六)第二章⑨
「アイアスはこの地を船で出発しましたが、故郷のロクリスに帰還することはできませんでした。アテナの怒りを買って、航海の途中で溺死させられてしまったのです。 カサンドラは戦利品としてアガメムノンに与えら…
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アレクサンドロス戦記(四五)第二章⑧
(三)ロクリスの処女 少女は祭壇の戸口から外に出ると、すぐに神官のところまで走って、その後ろに隠れた。 「地下に隠れ部屋があったのか!」 ヘファイスティオンが声を上げた。 「そのようだな。で、神官…
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アレクサンドロス戦記(四四)第二章⑦
「なるほど……」 「楯には人間界の出来事も描かれている。ひとつは、婚礼の祝宴、係争と裁判だ。それから、戦の記述もある。ここをごらん、戦争の情景が描かれている。 『もうひとつの町では、武具をきらめかせた…
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アレクサンドロス戦記(四三)第二章⑥
一行は海からの冷たい風が吹きすさぶ中を、再びアテネの神殿まで戻って来た。神殿の前では初老の神官が待っていて、アレクサンドロスを見ると深々と会釈した。 「いかがでしたでしょうか、イリオンの丘は?」 「…
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アレクサンドロス戦記(四二)第二章⑤
アレクサンドロスと王の護衛隊は、スカマンドロス河沿いをさらに奥に進んでいく。 「さびれたところだな……」 並んで歩いていたヘファイスティオンがアレクサンドロスに言った。 かつて港には何隻もの軍船…
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アレクサンドロス戦記(四一)第二章④
(二)上陸とトロイア巡礼 アレクサンドロスを乗せた三段櫂船はヘレスポントスの真ん中で静止した。牝牛が連れ出され、犠牲として捧げられた。従者が用意した黄金の鉢から、アレクサンドロスは酒を酌み、海にそそ…
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アレクサンドロス戦記(四十)第二章③
青い芽が吹き始めた草原に、春とはいえまだ冷たい風が吹きつけていた。 プププップーッと鋭いラッパの音が響き、長槍を携えた重装備歩兵の一隊が現れた。横一列に八名が並んで、槍を立てて行進してくる。足…
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