update
-
-

-
アレクサンドロス戦記(八四) 第四章①
(一)ソロンからアリストテレスへの手紙 グラニコス河の戦いの後にご一報を入れて以来、めまぐるしく日々が過ぎ、連絡がしばらく途絶えてしまった事をお許しください。 先の手紙で書いたように、グラニコス河…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(八三) 第三章㉔
バルシネはけだるい快感の中で目を覚ました。もうすっかり日が傾いている。長い間、食事も取らないで、ひたすら互いの身体を貪りあっていたのだ。 何度、昇り詰めたのだろう。何度、彼の生命のほとばしりを受け…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(八二) 第三章㉓
夫とのセックスの記憶が呼び起こされた。彼の言う通り、確かにそれは子供を作る時期と、戦いの後や何か気に食わない事が夫に起こった時に限られていた。つまり、私は子供を産ませるためと、性欲を処理するための単…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(八一) 第三章㉒
夫が前に立った。 何をする気なの? 皆に見られている中で私を犯すつもり? 露出した局部に足が触れた。身体の中で火花がはじけた。 バルシネは低く呻いた。「お前は淫乱なのだ」という言葉が頭の中で反…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(八〇) 第三章㉑
おかしい、あの人がこんなことをするなんて! バルシネは夫の心が壊れてしまったのではないかと疑った。戦での極限に達した緊張、仲間を捨て逃亡した事に対する罪悪感、いつ発見されるかという恐怖を抱いての逃…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(七九) 第三章⑳
長い話が終わった。バルシネは胸が熱くなった。夫は苦難の末、自分の元にたどり着いたのだ。何がなんでも私の元へ帰ろうとしたのだ。 「無事にお帰りになられて、それだけでとても嬉しいです」 目の前にいるや…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(七八) 第三章⑲
「そこで、あの声が聞こえてきたんだ。あの声――いや、声なんてものじゃない、あれは叫び声だった」 頭が持ち上がる。顔がくしゃくしゃになっていた。 「あ、あれは仲間達の叫び声だった! 悲鳴だ! 断末魔の…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(七七) 第三章⑱
昨日――明け方に夫メムノンが戦争から帰って来た。何の前触れもない帰還だった。出て行った時とはうって変わったやつれた姿。服は破れ、肩の当たりに赤黒い血がこびりついている。戦に破れたのだ――とバルシネは…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(七六) 第三章⑰
(八)逃亡 北からの季節風を受けて船は順調に島々の間を進んでいたが、ロードス島の島影が見える所まで来ると、その風がピタリと止んでしまった。さきほどまで張り詰めていた帆が今はだらしなく垂れ下がって…
-
-
-

-
アレクサンドロス戦記(七五) 第三章⑯
「門の前の道をたくさんの男が達が通っていくぞ!」 「見えるぞ、見える。あれは奴隷だ、奴隷の群れだ」 アリスタンドロスが声の方を振り向いた。 「おお、ついに始まったか、それにしても、ずいぶんと早かった…
-