小説
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アレクサンドロス戦記(九)プロローグ⑨
神殿の地下の至聖所では、イリスが三本の長い脚を持つ鼎の上に縛りつけられていた。 その周りをアレクサンドロスとペルディッカス、そして数人の兵士達が取り囲む。 神託の言葉を記録するためにフローフテス…
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アレクサンドロス戦記(八)プロローグ⑧
ソロンとイリスはなかなか結論が出せないでいた。ソロンはこの神託所の運営を司る者ではあったが、これまで綿々と護り続けられてきた掟をきっぱりと打ち破って、アレクサンドロスに従うことに躊躇していた。まして…
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第一話ミッキーマウス③
体育の授業は二クラス合同で行い、着替えは男女別に教室を分けて行っている。 私の教室は女子の更衣室になっていたので、隣の四組の女子がやってきた。 瑞穂ちゃんや祐子ちゃんは四組の女子で、教室の中に入…
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アレクサンドロス戦記(七)プロローグ⑦
若い男が現れた。 「なんとも小賢しいことを言うではないか。手続きを踏んでも、踏まなくても結果は同じであろうが?」 ソロンは一瞬、男が何を言っているのか分からなかった。 「どういう意味です?」 「ペ…
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第一話ミッキーマウス②
京子ちゃんは私の割れ目を口にして、横になったミッキーマウスを描いていた。真っ赤なマジックで唇のところを塗ったから、どっちかというとミニーちゃんかな。ちょっとへんな感じだったけど、うまく描けていた。 …
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アレクサンドロス戦記(六)プロローグ⑥
男の顔が歪んだ。 「そっちの男も同じ事を言った。この季節には神託所は休みだと。だが、そんなことは俺たちには関係ない。神託などいつでも出せるだろう。早く準備をして欲しい」 イリスは背筋をキリッと伸ば…
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第一話ミッキーマウス①
お昼休みの時間、教室でお弁当を食べていると、マサル君が横を通り、私の机にぶつかった。 机がガタッと動いて、コップが倒れた。お茶が私の方に飛んできて、制服のスカートの上にこぼれた。あわててハンカチで…
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アレクサンドロス戦記(五)プロローグ⑤
髭面の男がコリーナを担いで先を行く。剣先を背中に当てられたまま、イリスがそれに続いた。町には人影がなく、鳥の声しか聞こえない。毎朝、顔を見せるあのおせっかいな隣の女が、今日に限っては外に出てこない。…
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アレクサンドロス戦記(四)プロローグ④
外が騒がしくなった。複数の足音が近づいてくる。 「イリス様……わたし、こ、こわいっ……」 コリーナがイリスにしがみついた。 「だ、大丈夫よ……シッ……声を、出さないで」 イリスは声を潜めてそう言う…
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アレクサンドロス戦記(三)プロローグ③
外がなにやら騒がしい。イリスは、今朝はいつもと何かが違っていると感じた。 耳を澄ませた――遠くで声が聞こえる。複数の声だ。聞き慣れたソロンの声に、太い粗野な声が混じっている。 カッカッと駆ける音…
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